賃貸経営にトラブルはつきものです。
大家さんの対応次第では、大変なことになる場合もあります。
具体的に、どのような点を気を付けていけばよいでしょうか。
入居審査はしっかりと
入居申し込みをいただいた時は、まず入居希望者の現在の住所・家賃・引っ越しの理由を調べましょう。
家賃をちゃんと支払えるのか、何か問題があって引っ越しをしなければならないのか・・・?
不自然なところがあった場合は、仲介業者を通して、調べてもらう必要があります。
もしお部屋がゴミ屋敷になった場合、その復旧には最大300万円ほどかかってしまいます。
見た目が汚い物件には、よい入居者は集まりませんので、清掃を徹底したいところです。
アパートのエントランスは小まめに清掃、集合郵便受けが古い場合は新しいものに交換するのも効果的です。
また入居募集時に、年1回エアコンクリーニングを大家さんでサービスすると宣伝し、強制的に人の出入りをさせるのもよいかもしれません。
また、ペット可の物件は、トラブル発生の確率が高いです。
壁の引っかき傷や、匂いなど、普通のハウスクリーニングでは対応できません。
申し込み時に、ペット飼育の場合は原状回復の誓約書を必ず書かせる必要があります。
滞納を防ぐためには
滞納問題は、大家さんの頭を悩ますトラブルのひとつです。
まず1日でも遅れたら対処したいところです。
遅れてもOKだと思われると、だんだんと入金が遅れて、なめられます。
でも、いきなり滞納者に「払ってください!」と電話すると、着信拒否されるかもしれません。
「お家賃のご入金がないようですが、どうかされたんですか?」とやわらかめに聞いたほうがよいです。
滞納1か月目からは、連帯保証人にも請求しましょう。
他人にも滞納の事実が知られた場合、あわてて入金いただけるかもしれません。
それでも滞納が続く場合、2か月目から弁護士に相談開始、3か月目から滞納者を追い出す手続きを開始したいですね。
とにかく、銀行通帳の記帳を小まめにして入金管理を徹底し、早め早めの対処をすべきです。
入居中のトラブルあれこれ
騒音クレームも賃貸経営にはつきものです。
もしクレームがあった場合は、入居者全員にアンケート(種類・頻度・時間帯)を実施しましょう。
夜中に大騒ぎする部屋などがあったケースですと、大家さんから周りの入居者の名前は出さず、夜に騒音を出さないよう手紙を出してみるといいですね。
他に同様のクレームがなければ、クレーマーか被害妄想者の可能性が高いです。
夏場のエアコン故障もよくあります。
修理業者は、夏は忙しいので、修理まで時間がかかってしまいます。
また民法改正により、お家賃の一部を入居者に返す必要も出てきます。
一番簡単な方法は、春先に全入居者にエアコンの「試運転」をお願いする手紙を出すと効果があります。
春であれば、修理業者も比較的時間がありますので、夏場に備えて迅速な修理が可能です。
また、エアコンの寿命は10年ですので、空室になったタイミングでエアコン交換をしておくと安心ですね。
自転車置き場が、不要自転車であふれて苦情がくることも、よくあります。
その場合、明らかに使用されていないとわかる自転車のサドル部分に、養生テープを貼ってみます。
入居者には、使用している自転車に養生テープが貼ってある場合は、はがしてもらうようお願いの手紙を出しておきます。
1ヵ月経っても、貼ったまま放置されている自転車は、不要自転車と推測されます。
(引っ越しのタイミングで、こっそり自転車を置いていく人もいるようです。)
早めに専門業者に連絡して、撤去してもらいましょう。